わたしはウソ矢倉を目の敵にしているのだ。
自分はといえば角道を止めて飛車を移動し穴熊に囲うのにである。そんな振り飛車野郎のくせに角道を止めての居飛車に志の低さを感じているのだ。
これはちょう穴熊嫌いの偏見に似たものなのか。ま、自分の作戦にとって不都合な相手なので敵意を感じているのだろう。われながらちっぽけな奴だ。
そんなわたしは相手が角道を止めた瞬間、「まさか居飛車じゃあるまいな。そんときゃゆるさんぜよ。」と、やけくそ気味の急戦を仕掛けるのであった。しかしそれにはプロの実戦による拠り所があったのだ。それがこれだ!
【対ウソ矢倉2五歩型超急戦右四間飛車/木村一基 六段 vs 石田和雄 九段】
木村一基 六段(当時の段位)は2五歩を決めての右四間飛車。超急戦だ!相手の飛車先を受けるのは一手だけ。角をあがるだけなのである。
この超急戦の実戦を基にわたしは何度もこの形を指してきた。ある日、将棋道場で指していたら、横から「そんな手があるのか!」と驚いて叫んだ人がいた。「そんな手があるんだよ!」と頭の中でつぶやいて4五歩!
諸君も一度、実戦で試してみてはいかがだろう。
ショー・シャンチェスの冒険
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COMMENT
この写真はかわうそですか
右四間飛車はやったことがないですね。
引き角から角交換して自陣角を打って相手の歩切れをついて、という感じで進めることが多いです。
町道場の初段前後ぐらい同士の対局ってそんなものではないでしょうか。
かわうそ
ロボさんは居飛車党なのですね。ブログは面白おかしく書いたのですが、わたしは今ではウソ矢倉は有力な一つの作戦だと思っています。ウソ矢倉という名前も自分としては使うべきではないのではないかとも思いつつあります。つまり、立派な作戦。人生と同じで将棋に選んでいけない道などないですよね。