今、コンピュータ将棋界の話題は「稲庭将棋」だ!?(東スポかッ)
稲庭将棋は「第20回世界コンピュータ将棋選手権」で大暴れだ。今回は緊急報告といった感じ。他のブログなどを参考にさせていただいた。
見よ!この先手の陣形が「稲庭囲い」なのだ。と呼ぶのかはホントは知らない。相手がどう来ようと早々と19手にてこの陣形に納め。あとはただただ相手プログラムの時間切れを狙うという角交換手損穴熊をも凌ぐとてもロマン溢れる戦法だ。
コンピュータ選手権では25分切れ負けなので、相手に時間を使わせて勝とうという作戦だ。また稲庭将棋は先手千日手上等なのだ。
作者は今野剛人さん。本人曰くボナンザに3回に1回は勝つとのこと。結構弱い将棋プログラムのエンジンを積んでおり、こんな手があったか!とコロンブスの卵だ。
受けているだけで攻めていかない!専守防衛なのだ。相手のプログラムは優勢を意識するため千日手にはしないように頑張ってしまう。結果はどうなったかだって?第20回世界コンピュータ将棋選手権において、一次予選3位、二次予選23位、の好成績を収めた。そして「独創賞」を受賞したのだ。
衝撃の棋譜はこちら→
稲庭将棋が強すぎてこまるw の
ここ。
「
稲庭将棋の公式ホームページ」..その合理性は作者の思想を物語っている。
【稲庭将棋作者の文章?】
http://www.computer-shogi.org/wcsc20/appeal/Inaniwa_Shogi/inaniwa.pdf
↓
【PDFを見るのが嫌な人用】
アピール文章
稲庭将棋
2010 年3 月16 日
今野剛人
1. 概要
世界コンピュータ将棋選手権において,対局での勝利は以下のように分類される.
a. 相手の投了
b. 相手玉の詰み
c. 正当な入玉宣言
d. 相手の時間切れ
e. その他(相手の反則など)
本将棋プログラムは,“d. 相手の時間切れ”による勝利を積極的に目指すものである.
2. 方法
既知の方法として,“丸山スペシャル”という方法がある[1].歩を一切突かず,かつ各
歩への味方の駒の利きを2 つ以上つけるという守りの構えをとることによって,相手に
攻めの決め手を与えず,相手の時間切れ負けを狙うという方法である.
本将棋プログラムでは,丸山スペシャルに改良を加えた方法をとる.丸山スペシャル
では,(おそらく)相手の指し手を見ずに,各歩に対して同等に味方の利きをつけるよう
にしていた.そこで,本将棋プログラムでは,相手の指し手に応じて,各歩への味方の
利きを変化させる.また,場合によっては歩を突く.
謝辞
本将棋プログラムの実装にあたり,ライブラリ“れさぴょん (v3)”を使用させていただき
ました.この場を借りて,ライブラリ開発者のうさぴょんの育ての親(池泰弘)様に感謝
申し上げます.
参考文献
[1]: 片上大輔, 山本一成, 松本哲平, “コンピュータは七冠の夢を見るか?,” 将棋世界,
pp.160-165, Mar. 2010.
ショー・シャンチェスの冒険
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